スキルシートで基本設計経験を書く方法④|スキルログで整理する上流工程の伝え方

エラーハンドリング設計・ユーザビリティ設計・システムの制約条件の確認。
この3つは、スキルシートの中でも「設計経験があるか」を判断されやすい項目です。

実際のスキルシートを見ると、

  • エラー処理を実装
  • UI改善を担当
  • 制約条件を考慮

といった表現でまとめられているケースがほとんどです。

しかし、この書き方では“何をどう設計したのか”が伝わりません。

また、この3つの領域では、

  • 障害発生時をどう考慮したのか
  • 利用者の使いやすさをどう改善したのか
  • 制約の中でどう成立させたのか

といった、設計時の考え方が重要になります。

つまり、
👉 「システム全体を見て設計できるか」
を判断されやすいポイントでもあります。

一方で、実務では当たり前に行っている内容ほど、自分では“書くほどではない”と感じてしまいがちです。

しかし、設計観点を具体的に言語化できるだけで、スキルシートの印象は大きく変わります。

そこで本記事では、スキルログの考え方をベースに、

  • エラーハンドリング設計
  • ユーザビリティ設計
  • システムの制約条件の確認

この3つについて、実務レベルで伝わる書き方を具体例とともに解説していきます。

また、「この書き方で伝わっているのか不安…」という方には、スキルシートを見ながらのフィードバックも行っています。お気軽にご相談ください。

基本設計の項目一覧

スキルログでは、基本設計の経験を以下のように分類できます。

  • システムアーキテクチャの設計
  • 主要機能の設計
  • データベース設計
  • インターフェース設計
  • モジュール設計
  • 非機能要件の設計
  • セキュリティ設計
  • データフロー設計
  • 通信設計
  • エラーハンドリング設計
  • ユーザビリティ設計
  • システムの制約条件の確認
  • 設計文書の作成
  • プロトタイプの作成
  • その他


このように基本設計を分解することで、
「基本設計をやった」ではなく、「どこまで設計できるか」が明確になります。

また、設計観点ごとに整理することで、自分の強みや経験範囲も伝えやすくなります。

なお、要件定義については以下の記事も参考にしてください⇓
スキルシートで要件定義経験を書く方法①|スキルログで整理する上流工程の伝え方
スキルシートで要件定義経験を書く方法②|スキルログで整理する上流工程の伝え方
スキルシートで要件定義経験を書く方法③|スキルログで整理する上流工程の伝え方

ここは、
👉 「安心して任せられるエンジニアか」を判断される項目です。

何を書けばいいのか

まず、エラー種別の設計を書きます。

  • 入力エラー
  • 認証エラー
  • 権限エラー
  • 通信エラー
  • サーバーエラー

などを整理すると、設計観点が伝わりやすくなります。

また、ユーザー向けエラー表示も重要です。

  • 原因が分かるメッセージ
  • 再入力案内
  • 再ログイン誘導

などを書くことで、利用者視点も伝わります。

そのうえで、ユーザー向けエラー表示も重要です。

  • try-catch
  • rescue
  • 共通例外ハンドラ

などを記載すると、障害対応力も伝わります。

そのほかにも、

  • トランザクション
  • ロールバック
  • 二重送信防止
  • エラーログ
  • 監査ログ
  • リトライ処理

なども重要な観点です。

NG例
・セキュリティを考慮
・エラーハンドリングを実装
・バリデーションを実装
・例外処理を実装
何のエラーに対して、どう対応したのか不明
OK例
受発注管理システムにおけるエラーハンドリング設計を担当。
入力エラー・認証エラー・権限エラー・通信エラー・サーバーエラーなど、エラー種別ごとの処理方針を設計。

ユーザー向けには、必須項目不足・形式不正・認証期限切れなどの原因が分かるエラーメッセージを表示し、再入力や再ログインなど次の操作が分かるUIを設計。

システム側では共通例外ハンドラを導入し、予期しないエラー発生時にはエラーログ・トレースIDを出力して原因調査を容易にした。

また、DB更新処理ではトランザクション制御とロールバック処理を設計し、登録失敗時のデータ不整合を防止。

さらに、外部API連携時にはタイムアウト・リトライ処理を設計し、通信失敗時でも安全に処理を中断・再実行できる仕組みを構築した。

書き方のポイント

✅「エラー種別・ユーザー表示・例外処理・ログ・復旧」をセットで書く
✅ トランザクション / ロールバック / 共通例外ハンドラ / リトライ など具体ワードを入れる
✅ “どのエラーに対してどう制御したか”を書く
✅ ユーザーが次に何をすればいいか分かる設計まで書く
✅ 障害発生後に調査・復旧しやすい仕組みも含める

ここは、
👉 「利用者目線で使いやすいシステムを設計できるエンジニアか」を判断される項目です。

何を書けばいいのか

まず、画面遷移や導線設計を書きます。

  • 画面遷移の分かりやすさ
  • ボタン配置
  • 操作導線

などを整理すると、利用者視点が伝わります。

また、入力フォーム設計も重要です。

  • 入力フォームの使いやすさ
  • エラーメッセージ
  • 入力補助
  • リアルタイムバリデーション

などを書くことで、UI改善の具体性が出ます。

さらに、

  • レスポンシブ対応
  • アクセシビリティ対応
  • 誤操作防止

なども重要な観点です。

NG例
・ユーザビリティを考慮
・使いやすい画面を作成
・UIを改善
何をどう使いやすくしたのか不明
OK例
受発注管理システムにおけるユーザビリティ設計を担当。
利用者が迷わず操作できるよう、申請・承認・検索・詳細確認までの画面遷移を整理し、業務フローに沿った導線を設計。

入力フォームでは必須項目・入力形式・補足説明を明確に表示し、リアルタイムバリデーションにより入力ミスを早期に検知できる仕組みを実装。
また、エラー発生時には原因と次に行う操作が分かるメッセージを表示し、ユーザーが自己解決しやすいUIを設計。

一覧画面では検索・絞り込み・並び替え機能を配置し、必要な情報に素早くアクセスできるよう改善。
さらに、確認画面や削除前の確認ダイアログを設けることで誤操作を防止し、PC・スマートフォン双方で操作しやすいレスポンシブ設計を行った。

書き方のポイント

✅「導線・入力・表示・エラー・誤操作防止」をセットで書く
✅ リアルタイムバリデーション / レスポンシブ / 検索・絞り込み など具体ワードを入れる
✅ “どの使いにくさに対してどう改善したか”を書く
✅ ユーザーが迷わず、ミスなく、短時間で操作できる設計を伝える
✅ 業務フローに沿った画面設計まで書く

ここは、
👉 「現実的なシステム設計ができるエンジニアか」を判断される項目です。

何を書けばいいのか

まず、性能やインフラ面の制約を書きます。

  • 同時接続数
  • レスポンス速度
  • サーバー構成
  • クラウド制限

などを整理すると、非機能要件への理解が伝わります。

また、DBや外部API制約も重要です。

  • データ量
  • 排他制御
  • APIリクエスト制限
  • Timeout

などを書くことで、実運用を考慮していることが伝わります。

さらに、

  • セキュリティ制約
  • 運用制約
  • コスト制約
  • 法令対応

なども重要な観点です。

NG例
・制約条件を確認
・要件を整理
・既存システムを考慮
何の制約があり、どう設計へ反映したのか不明
OK例
受発注管理システムの基本設計にて、システム制約条件の確認および設計方針整理を担当。
既存システムとのAPI連携におけるリクエスト上限・レスポンス仕様・通信タイムアウト条件を整理し、リトライ制御および非同期処理を考慮した設計を実施。

また、同時アクセス数およびデータ登録件数を踏まえ、DB負荷を考慮した検索条件・インデックス設計を実施した。
セキュリティ面では社内ポリシーに基づきHTTPS通信・アクセス権限制御・監査ログ出力を設計。

さらに、既存業務への影響を最小限に抑えるため、メンテナンス時間・運用フロー・バックアップ方針を考慮したシステム構成を検討した。

書き方のポイント

✅「性能・インフラ・DB・外部API・運用」をセットで書く
✅ API制限 / Timeout / 同時接続数 / インデックス設計 など具体ワードを入れる
✅ “どの制約に対してどう設計したか”を書く
✅ 技術面だけでなく運用・コスト・既存業務影響も含める
✅ “理想論ではなく現実的に設計できる”ことを伝える

エラーハンドリング設計・ユーザビリティ設計・システムの制約条件の確認は、
どれも“設計時には自然に検討していること”だからこそ、スキルシートでは省略されやすい項目です。

一方で実際の現場では、

  • 障害をどう防ぐのか
  • 利用者がどう操作しやすくなるのか
  • 制約の中でどう成立させるのか

といった設計判断には、エンジニアとしての経験や考え方が強く表れます。

そのため、「担当しました」で終わるのではなく、

  • 何を考慮したのか
  • どんな課題に対応したのか
  • どう改善したのか

まで具体的に書けると、スキルシートの説得力は大きく変わります。

特に上流工程を目指す場合は、
“何を作ったか”だけでなく、“なぜそう設計したのか”を言語化することが重要です。

もし、

  • 実務経験をうまく整理できない
  • 設計経験をどう書けばいいか分からない
  • スキルシートで差別化できない

と感じている場合は、一度設計観点で経験を整理してみてください。

また、より具体的に整理したい方は、Web面談でのご相談も可能です。

✉️ お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

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